黒豆珈琲への思い
私が黒豆珈琲をいろいろな方にお薦めするとき、たいてい聞かれることがあります。
「なぜ黒豆なのか?」私は、これを聞かれたとき、はじめはとても戸惑いました。
なぜなら、たまたま偶然が重なって・・・というのが一番近い理由だからです。
ただ、偶然と言いながら、実際は、私がこれまで生きてきた中での集大成、いろいろなことが重なり合って生まれた私の求めていたものなのです。
きっかけは、義父が体調を崩し、体にいいものを食べてもらいたい、と体にいいものを探し始めていたときで、その中に黒豆もありました。黒豆は体にいいからと、お節料理の時期でもないのにたくさん作って届けたのですが、豆はお腹が膨れるのでそんなに食べられない・・・。そんな言葉が私の探求心に火をつけました。「どうしたらお腹を膨らまさず、黒豆の栄養を取り入れることができるか?」
それからは、道を歩いていても、テレビを見ていても、とにかく黒豆の情報に耳を傾けていたように思います。本屋に行くと、黒豆のことを書いた本を探し回り、黒豆と名の付く料理やお茶を探しては試してみました。そんなとき、ふとしたことから、お湯に浸していた黒豆茶が時間が経つにつれて急須の中で真っ黒になり、「コーヒーみたい・・・」と思ったのが黒豆珈琲のはじまりでした。
私は無類のコーヒー好きで、朝は何も食べなくてもコーヒーは必ず飲まないと目が覚めない、どちらかといえば、コーヒーに依存しているところがあるのですが、そんな私がどうしてもコーヒーが飲めない時期がありました。
不眠に悩まされ、夜昼なく意識が冴え、なんとかして眠ろうとしたときでも夜にコーヒーを飲む習慣をやめられなかったのですが、思い悩んで飲むのを諦めました。
また、ストレスのせいか、胃痛に悩まされ、コーヒーを飲むと更に胃痛が激しくなったときにも、飲むのを控えました。その時期は飲みたいのにコーヒーが飲めず、いろいろなノンカフェインコーヒーを試しました。
そのとき感じたのは、コーヒーの代わりにはならない・・・ということでした。
真っ黒になった黒豆茶を見てから、なんとかして黒豆だけでノンカフェインのコーヒーを作ろうと、コーヒーの焙煎方法やコーヒーの曳き方を研究し、試行錯誤を繰り返しました。そして、やっと納得のできる味が出来上がりました。
コーヒー好きが作った、寝しなに飲める黒豆珈琲です。ぜひ、お試しください。